一日のはじまりとおわりの音楽、流れ続けるハピネス
福岡在住のタナカゴロウによる一人ユニットLem、待望のセカンドアルバム。持ち味である柔らかく心地よいリズムとメロディ、雰囲気モノにならないポップセンス。前作以上に充実した生音と、エレクトリックが融合した楽曲は、よりリスナーの心に伝わってくるものとなった。また今回はボーカル入りの曲も増え、「Lem」のサウンドがトータルで大きく確立された内容といえる。ヨーロッパでのCDリリース、レイハラカミやトクマルシューゴとの共演を経てファーストアルバムからさらに進化した、それでいてどことなく蒼さを感じさせるLemサウンドここにあり!マスタリングはTSUKI NO WAの庄司広光。紙ジャケット仕様。
特典:Lem本人が制作した彼の歴史を語る上で重要な70枚のディクレビューフリーペーパー付き。
Lemことタナカゴロウによるアルバム解説
「ルイジアナ美術館」
デンマーク郊外にある美術館をモチーフにした曲です。ここを訪れた時、子供たちが自由に絵を描いたり工作したり、森の中で焚き火でパンを焼いたりしていました。それが凄く印象的だったので、子供が音を自由に楽しんでる様子を曲にしたかったのです。
「きみのエコー、ぼくのエコー」
シンプルでわかり易い楽曲を心掛けて作った曲です。SAKUさんのちょっとハスキーな歌声がRECしてて凄く新鮮でした。その声質が楽曲としては少し外した感じになって良かったなと改めて思ったりしてます。僕の中のネオ・アコ、ギターポップの引き出しが顔を覗かした曲です。
「僕たちの時間」
違った場所で生活をしているんだけど実は凄く近い所で繋がっている、もしくは繋がっていたい、という想いを曲にしました。変拍子のリズムやメロディーを重ねる事で、様々な角度から景色が見える楽曲に仕上がったのではないでしょうか。
「黄色い悲しみ」
フリオ・リャマサーレスの小説「黄色い雨」をモチーフにして作った曲です。悲しみの中には静の感情と動の感情が同時に含まれてて、悲しみのその先に泣くという行為による不思議な「心地よさ」があったりします。悲しみによる心の揺れを表した曲です。
「雨の日にて」
ひとりで街の外で雨に包まれていると、自分だけ切り取られた感覚になることがあります。親密な雨の空気と言うか…そして僕はそんな感じが嫌いではないのです。懐かしい想いが思いもよらず不意に僕の中に降ってきたり。そんな雰囲気の曲ですね。
「april#02. LEMix」
カシワダイスケ君の一つの美しいピアノのフレーズからイメージがすっと広がってスムーズにリミックスできました。後半のボッサぽいアレンジはナリタ君のアイデアで、曲調も明るい方向に向かい4月らしく気に入っています。
「ハルノヒダマリ」
フルートでアユコさんに参加してもらった最初の曲です。春をイメージしてフルートの軽やかさとギターのアルペジオのループで流れるような雰囲気を心掛けました。この曲はレーベルのコンピ用に作ったのですが、オープニングに選ばれるように狙って作った曲です。(笑)
「rover everything LEMix 」
マイクとブギシトの共作をリミックスした曲。カンベさんとBABOちゃん二人の歌のみ聴いてたら凄く浮遊感があって意識が遠くに行くようでした。だから音数を極力減らして宇宙を漂う雰囲気にしたかったのです。今回アルバムに収録するにあたってスズキ君に和訳の歌詞を送ってもらって驚きました。まんま宇宙的な歌詞だったのだから。
「朝方のハピネス、夜の空気」
アルバムのタイトル曲です。昨年の夏以降、生活の中で個人的に今までにない程にしんどい状況が続きました。自分自身ではどうする事もできない時に作った曲です。その時はこの曲を作ることが「祈り」になっていたのかもしれません。朝が来ることだけを想って。
Lemのmyspaceでも試聴できます。

Lemセカンドアルバム「朝方のハピネス、夜の空気」リリース記念企画。アルバム収録曲「きみのエコー・ぼくのエコー」を期間限定(2007年7月3日〜7月17日)で無料ダウンロード開始いたします。この機会にぜひLemサウンドにふれてみてください。(終了)
※引き続き、Yuru-Core Podcastでダウンロード出来ます。 (こちらも終了)
販売情報:( tower records HMV amazon)
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